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2012年12月10日 at 10:13 PM

オメガ コーアクシャル脱進機について|誤解せずに理解する

2012/12/9 オメガ公式 スピリット&ヒストリー Art of Watchmaking その仕組みとは

 

機械式ムーブメントは、ゼンマイを動力にして動きます。

ぜんまいに貯めたエネルギーを一定の割合で調速装置のテンプに供給し、なおかつテンプの規則正しい振動をフィードバックして歯車を正確に回転させる・・・ムーブメントの中で最も頻繁に動くこの部分にはつねに大きな摩擦が生じるため、この摩擦をできる限り少なくすることが精度や保全性につながります。


 

「コー アクシャル」は、脱進機に同軸ガンギ車と特殊形状のアンクルを用い、この摩擦を減らす仕組みです。摩擦が減る分、注油の機会も大幅に減らすことができ、オーバーホールの頻度も減らすことができます。

 

アンクルとは、①輪列を伝わってきたゼンマイの動力をテンプに伝えその往復振動 を維持し、②同時に輪列の回転速度を一定に保つ部品です。

コーアクシャルではこのアンクルの爪が3つになっており、かつガンギとの接触方式が、こすり上げる(直線動作)のでなく弾く(点接触)仕組みになっています。
通常のアンクル(スイスレバー)はガンギがアンクルの爪石をこすりあげる事で動力を伝達し、アンクルがテンプの振り石を弾いて動力伝達が完了します。そのためスイスレバーの爪石は(毛細管現象による油の凝集がないため)他の穴石に比べて油が散りやすく、 ガンギの歯先をこすりあげ続ける関係で油が切れると精度(振り角)がガタ落ちする可能性が高くなります。

 

しかし、コーアクシャルはガンギがテンプを直接弾くことで動力伝達を完了しています。ちょっと注油するだけで、爪石の油が切れても精度への影響を与えにくい仕組みになっています。

 

つまりコーアクシャルにおいてアンクルの爪石は②の要素、ガンギの動きを規制するのみに用いられます。爪石も点接触でガンギをとめているだけで、こすりあげたりはしません。

 

 

しかし構造が特殊な分、注油も従来のクラブツースと少し要領が違うため修理屋を選びます。雑誌でうたってるようにメンテナンス性が飛躍的に良くなったわけではありません。独自要素が高くなった分メーカーホーバーホールに依存する要素もはるかに高まっています。

 

理想的なのはポン載せの汎用ETAムーブを取り替えるだけ・・・この構図はいまだ変わらないとも言えます。

 

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